ordinary life

シティーハンター二次創作と萌え語り

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原作以上の内容、結構甘めの小話です^^





<heavenly kiss>



「ん~、おいしい」


ほんのり甘い香りが漂うリビング。
香はとろけるような顔でそれをほおばる。

夕食後、軽い足取りで香が運んできたのは、俺のコーヒーときれいにカットされた桃だった。
昼間キャッツに寄ったときに、美樹からもらったものらしい。


「そんなにバクバク食ってると、太るぞ」
「フンだ、そんな心配いらないわよ。誰かさんが仕事を選り好みするお陰で収入は激減、最近ろくなもの食べてないからね」
「あ、そ」
「リョウは食べないの?」
「俺はいらん。コーヒーあるし」
「え~、すっごく甘くておいしいよ?」
「甘いモン苦手だし」
「ふ~ん、じゃ、全部食べちゃおっと」



きらりと瞳を輝かせた香は、満面の笑みで桃を口に運ぶ。
幸せの気配をまとう香に、自然と頬が緩んだ。

どんなときでも、香が笑うと心は軽くなって満たされて。
足を掬おうとする闇も、一瞬で吹き飛ばしてくれる。


「こんなおいしいもの食べないなんて、リョウ絶対に損してるわよ」
「…そんなに言うなら一口くれ」
「ふふ、いいよ。はい」


フォークに刺さった一片の桃。
透明な雫が滴り落ちそうなそれを見て、ふと思う。
うん、確かに旨そうだけど、やっぱり俺としては。

差し出された桃を一気に口に納めると、フォークを取り上げ香との間合いをぐんと詰めた。
いきなり接近した俺に驚いたのか、香は大きな目を瞬かせる。
瞬きを数回繰り返してぼんやり事態を飲み込んだ香は、途端不安げに顔を曇らせた。
桃を食べていたときとは真逆の香に、俺は肩を竦めて苦笑い。

香が困惑してしまうのも、無理はなかった。
遠慮なく身体に触れるようになってから、まだ日は浅くて。
どういうきっかけで、タイミングで求められるのか、香は予測できない。
愛されることも、愛することも、まだ不慣れだから、こういう空気に晒されると心も身体もかわいそうなほど委縮してしまうんだ。


ゆっくり赤みが差す頬を撫でて、触れるだけのキスをする。
ふわりと甘い香りが鼻を掠めた。


「桃よりも、こっちのほうが断然旨そうなんだけど」
「…そう言うと思った」


まだ少し強張る身体を抱きしめて、今度は深く長く唇を合わせた。
香りは一層濃くなる。酔いそうなほどに。


「…桃の味がするね」
「だな」
「でも煙草とコーヒーの味も混ざって、変な味」
「…嫌いか?」


意地悪な問いかけを、香はやわらかく笑って否定した。
それは、大切で大切で、愛おしくてたまらない笑み。


「ま、そのうち味なんか気にならなくなるだろ?」


意味深なセリフに小さく笑い合った俺たちは、もう一度甘いキスを交わした。

桃よりも…



**********


先日桃を食べててふと妄想した小話でした。
リョウちゃんならおいしい桃より香ちゃんだろう…と。
そういえばオフィスパラレル以外のお話は、ずいぶん久しぶりですね^^;
久しぶりなのに短くて申し訳ないです。
でもその分うんと甘くしたつもりです…いつもと変わんない…かな?

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MAY

Author:MAY
CH(リョウ×香)のイラストと二次小説を好き勝手に書き散らしております。
たまに他のジャンルの萌えを語る事も。
最近嵐さん(特にリーダー)にはまってます…。

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