ordinary life

シティーハンター二次創作と萌え語り

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<注意>
このお話はR18です。
18歳未満の方、及び原作以上の関係が苦手な方は閲覧をお控えくださいませ…。
上記をご覧になった上での苦情等は受け付けておりませんので。



先日UPしました『ただいまおかえり』のその後を書いてみました。
ちっともエロくないし糖度も低めですが、いたしてますのでR指定です。







<sympathy>




甘い。甘くて生温かい蜜が染み渡っていくような感覚が、身体中に拡散する。
皮膚の表面が放電したみたいにピリピリして、その刺激が心地いい。
今まで幾度も交わしたのに、それはまるで初めて触れた時のような淡い口付けに似ていて、肌が俄かに粟立つのが分かった。
少しだけ不自然な動作で離れた唇から、ふわりと宙に舞う優しい吐息。
眼前で頬を薄く染めてはにかむその笑顔に、腹の底が何かに大きく突き上げられる。

ああ、やはり先程の言葉は撤回しなくては。
熱くなり始めた頭の中で、ぼんやり思う。
抱きしめた時は嬉しかったり、安堵したり。ただ、それだけだったのに。
ほんの少し香を深く感じただけで、この様だ。
ドクン、とけたたましい音を立てて、心臓が暴れる。息が苦しい。


「じゃあ、そろそろ寝ようか」

この後の事について考えに耽っていたリョウは、香の声に我にかえる。
気付けば香はソファから立ち上がり、リビングから出ようとしているところ。
思わず離れようとしていた腕を、はしと掴む。
ちょっと待て、と呼び止めるより行動の方が早かった。

「な、なに?」
「ん、あぁ、えと。まぁ、とりあえず座れ」
「?」
小首を傾げながら隣へと戻った香を、リョウは頬をポリポリと掻きながら見つめる。
「どうしたの?」
問いかける香に、リョウは言葉を詰まらせた。
硝子玉のような瞳は、リョウの心中など全く見えていないようで曇りがないから、リョウは困った。

いつもなら、考える間もなく身体が勝手に動く。
押し倒して、感情の流れるまま抱くのに。
一週間離れていた事で、どうやらいつもの要領を失念したらしいリョウは、情けなく視線を彷徨わせた。
どうしたものかと斜め下を見やると、視界に薄汚れた布が入り込む。
コートを見たリョウは、これだとひらめいた。
元来口下手な性分だから、長たらしく今の心理を説明するのは面倒くさいし、言葉よりも視覚で訴えた方が香にとっても分かり易いだろう。
というよりも、一刻も早く心の嘆願を聞いてもらうには、これが一番手っ取り早い。

リョウは徐にそれを掴むと、コートのポケットに常備してあるナイフを取り出し、襟元を人差し指分裂いた。
「ちょ、ちょっと。なにしてんのよ?」
「ん~、ちょっと、今から必要だから、取り出そうと思って」
「?」
香はリョウの目的が見えないまま、大きな手を見守る。
荒れた指先が、何かを摘み出した。
およそ5cm四方のものが縦に連なったそれは乳白色の透明フイルムで、一見お菓子のようにも見える可愛らしい風体。
が、香はそれが何であるかを存知している為、その物体が目に飛び込んできた途端身体をびしん、と強張らせた。

疑問に思う事は多々あるが、とりあえず一つ質問してみる。
「なんで、そんなものがコートに入ってんのよ」
「いや、緊急事態の時に使うかもなと思って」
「仕事中にそんな緊急事態なんて、起こるわけないでしょ!!」
「んな事分からんだろうが。備えあれば憂いなし、って言うだろ?」
耳を劈く怒声にリョウは堪らず耳を塞ぐと、頬を引きつらせながら香を宥めた。

「ったく、なに訳分かんない事言ってんのよ」
眉を下げて情けなく笑うリョウをギロリと睨むと、香は一瞬躊躇し違う問いを投げかけた。
実は先程の質問よりも、こちらの方が頭に引っかかっていたのだが。
「で、なんでそれが今から必要なわけ?」
言った直後、怒気を含ませていた顔が、少し困惑したものに変わった事に目敏く気付いたリョウは、内心ほくそ笑む。
やはり視覚に訴える作戦は当たりだったようで、香はリョウの目的を悟っている反応を見せる。

リョウは香との間を詰めると、意味深な笑みを浮かべフイルムをぴらぴらとちらつかせて、その反応を確かめる。
その態度は、もうすっかりいつもの色っぽい横暴さに変わっていて、香は思わず後退した。
「これを見といて、そんな間抜けな事を聞くのか?」
「…あんたさっき、今日は大人しく寝るような事を言ってたじゃない?」
「あん時はそう思ってたけど、気が変わった。さっきのキスで」
飄々と言ってのけると、鼻頭を香のそれにひたと寄せ、紅みの強くなった瞳を射抜く。

「だから、今から抱く」
腰が砕けそうな程の艶やかな低音でそう囁くと、リョウは細く開いた唇に噛み付いた。

さあやるぞ

「んんっ!」
欲情を纏わせた熱い唇に、香は驚き目を見開く。
反射的にリョウのシャツをぎゅっと握ると、それを待っていたかのように、リョウはその手を掴んで身体ごとソファへ倒した。
上から圧し掛かられる事で更に深みを増すキスが、香の思考を奪い去る。
久々に感じる、身体の奥底から発生する熱さに小さく身悶えた。

戸惑う身体をソファに沈めながら、唇を翻弄する。
軟い口内を強くなぞり、舌を愛撫し、喉奥から競り上がる息ごと貪りながら、香の意識を自分の方へと引き寄せるように。
「んあ、はっ…」
香の体温が上がり始めた事を感じ唇を離すと、潤んだ声が零れた。まるで甘える子猫のような。
長いキスで瞳の紅は一層濃くなり、香は陶然とした面持ちだ。
恍惚とした風情の目を見下ろすと、香は絡んだ視線を緩く解いて顔を背けた。
「電気…」
「ん?」
「明かり、消して」
「…了解」
囁くような声にリョウは微笑んで答えると、淡い髪をくしゃりと撫ぜてドア付近のスイッチをオフにした。

ソファへと戻ってきたリョウを見た香は、暗がりを望んだ事を少しだけ後悔した。
室内を満たす薄墨色の闇が、リョウの色香をより深いものにしていて。
綺麗。そんな形容はこの男には適さないと思う。
だがその姿があまりに艶やかで官能的で、香は直視出来ずに思わず俯く。
これでは明るい方がまだましだったかもしれない。密かに思った。

いつの間にか目の前まで迫ったリョウをゆっくり振り仰ぐと、ふわりとした笑みを浮かべたまま妖艶な動作でシャツを脱ぐものだから、堪らない。
ひとつひとつの動きに細やかに変化する肉体に、香の頬が焼けるように熱くなった。
「脱いで」
艶めきを保ったままの声と共に伸びた手が、香の肌をあらわにしていく。
静寂に響く布擦れの音が、焦がれた心を煽るようにリョウの脳内に侵入した刹那、目の前の裸体を引き寄せた。

ぴたりと重なり合った肌から感じる、高めの温もりとリョウの匂いに、香は鼓動を強めながらも、大きな安堵を感じた。
迷子になった子供が、ようやく親と対面した時のような気持ちに似ているのかも。
そんな、この現状にそぐわない事が脳裏を掠め、少しだけおかしくなって、そして泣きそうになった。
恋しかった優しい閉塞感に、瞳がぼやける。
一週間離れていただけなのに、直に抱きしめられただけで涙が出るなんて。
こんなに寂しがり屋では、決してなかったはずなのに。
自分をこんなふうにしてしまったのは、間違いなくこの男だ。
心も身体も、離れる事に耐えられないように変えられてしまった。
一分一秒たりとも、離れたくない。
端的に言えば、そういう想いもこの身体のあちらこちらに植わって、知らず成長していて。
その事が悔しくて、でも嬉しくもあり。
ぐちゃぐちゃになった想いが涙となって、頬を転がり落ちた。

すんと鼻をすすると、リョウは香を覗き込みその雫をそっと舐め取る。
それは、寂しかったと漏らす心を慰めるような優しい仕草で、香は堪らず丸い涙をもうひとつ零した。
「泣き虫め」
「…うるさいな、もう」
香の心を汲み控え目に笑うリョウに照れた香は、思わず太い首に腕を回し肩口に顔を埋めた。

頬擦りするように肩口に抱き付いていた香は、鼻先に当たる皮膚の感触に何か違和感を感じた。
その部分を目を凝らして見ると、細く抉れた黒い線が確認出来た。
「リョウ、これ…」
「ん、ああ。ちょっとドジっただけだ。大した事ない」
「そっか…」
香は静かに呟くと、再びその傷を見つめた。

こういう類の事態にはいい加減慣れている為、いちいち驚いたりはしない。
だが、やはり心は翳る。
小さくても大きくても、異様な傷を負わなければならない世界にいる事を、痛感させられるから。
想像すらしたくない未来を、暗示しているような気がするから。

香は深く沈みそうになる意識を持ち上げると、無意識にその傷を舐めた。
先程リョウがしてくれた仕草を思い出しながら。
小さな呻きと同時に、厚い肩が微かに揺れる。
もう一度舐めると、固まっていた血液が口内で溶けて、鉄錆の味が広がった。
こんな事をしたところで、傷がたちまち治るわけじゃない。
でも、そうせずにはいられなくて。
胸を締め付けられるその傷を、じわりと滲む紅い血を、感じて触れたかった。

「…香」
少し苦しげな声に、香は細い傷から唇を離した。
「…もしかして、痛かった?」
「いや、そうじゃないが。お前…煽り過ぎだ」
「へっ!?」
口元を意地悪く歪ませたかと思うと、次の瞬間リョウは再び香に覆い被さった。
「たく、あんなところに吸い付きやがって。お前、あそこが俺の弱点だって知ってて、わざと舐めてたんだろ?」
「えっ、ち、違うわよ!私はっ」
慰めの行為を愛撫だと勘違いされた香は弁解しようとしたが、リョウがお返しとばかりに首筋に舌を這わせるものだから、言葉が途切れた。
「お前が感じるように、俺だってあんな事されりゃ感じるんだよ。よく覚えとけ」
言葉と一緒に吐き出される息が、濡れた首筋から熱を奪い、白い肌が震える。
「んっ…だ、から…違う…てばっ」
「こういう事すんのは、俺の役目」
ふざけた口調でも、施す愛撫は正確で繊細だ。
濡れた口からは、吐息に変わり甘く上擦った声が漏れる。
胸元に強い痕を一つ残すと、快楽に引き摺られそうな瞳を見据えた。

「それから、慰めるのも、俺の役目だ」
「リョ…」
愉悦を浮かべていた黒い瞳が真摯なものに変わった意味を掴もうとした香だったが、熱に潤んだ中心を急速になぞられ、それは叶わなかった。


香は、暖かく優しい。
それは、出会った時から今も変わらずに。
真綿のような慈悲で、歪な心を包み、愛してくれた。

香の生い立ちは、決して幸せに満ちたものではない。
救われるべき、悲壮な心を抱き続けてきたはずなのに。
その存在は胸の奥に仕舞ったまま見る事をせず、誰にも気付かせないで、まるで己の中にある幸せを分け与えるかのような振る舞いを見せる。
どんな人間にも、分け隔てなく平等に。

それは、たった一人の肉親を奪った自分に対しても、同様だった。
香の優しさに触れる度、安穏に浸りながらも、心のどこかでちりちりとした苛立ちを感じていた。
香との関係が深まるごとに、その想いは比例して膨れ上がって。
なぜもっと、心を晒して精神を委ねようとしないのか。
自己の欲求を押し殺してまで、労わろうとするのか。
香が媚びたり頼ったりする事を苦手とする性分なのは、端から承知している。
だが、自分への思慕の念を隠そうとする姿勢は、やはり悲しいものだ。

肩口の裂傷に口付けられた時の鈍い痛みは、その憂いに伝播して不快で堪らなかった。
無心になって、形振り構わず全てを求めて欲しいのに。
埋み火のように燻り続ける想いを伝えたくて、もどかしい身体を間断なく責め続けた。


蕩ける壁が蠢いて、リョウの指に絡み付く。
弾み出した息がすすり泣くような声に変わり、絶頂に近付いている事を示していたが、リョウはなぜかその手を止め、香を離した。
指を濡らす雫を味わいながら、静かに香を見下ろす。
快楽の虜になりかけた虚ろな瞳が、揺らぐ劣情を映し出していた。
半端な愛し方を、泣いて批判しているようだ。

頼りない快感に戦慄く身体を優しく抱きすくめると、思いの他強い力で縋り付かれて、俄かに驚き、嬉しさに口元を緩めた。
本当は最後まで、登り詰めるように施すのだが。
こうでもしなければ、本当に望む姿など見る事は出来ないのだから。

耳元を擦り抜ける掠れた声が、甘い痺れとなって身体の底に沈殿する。
一向に鎮まろうとしない欲情を宥めるように、汗ばむ背中を何度も撫ぜながら。
「欲しいか?」
「…っん」
頬に口付けながら問えば、追い詰められた様子で香は頷く。
きゅと眉根を寄せた拍子に、目尻から大粒の涙がはらりと落ちた。
その雫をシーツに触れる直前で舐め取ると、濡れた軌道を唇で辿り、瞼へと押し当てる。
「言えよ、ちゃんと」
いつもは興奮を高める為、悪癖が言わせる言葉だが。
今は心の底から求めて欲しいと、強く思うから。
飢えているはずの本望を、隠す事は許さない。

綻んだ襞に、自身を擦り付ける。
心ごと揺さ振るような接触に、香の息が駆け足で早くなる。
熱が渦巻く身体に追い討ちをかけるように、僅かに腰を沈めると、硬い背中に爪を立てながら香は懇願した。
「んっあ…リョっ…、も…入れ、て…」
望んでいた気配が湧いた事を感じたリョウは、自分を待ち侘びる場所へと身体を一気に沈めた。

「ああっ!んっ、ふあっ…」
ようやく欲しかったものを与えたれた身体は、抑制を忘れ悲痛な声で喘ぐ。
涙をたたえた瞳が、揺さ振られる度に淡く光った。
その姿は、本当は寂しくて堪らなかったと訴えているようで、リョウは堪らず揺れる身体を腕の中に閉じ込めた。

奥まで届きそうな挿入に、香の熱が急上昇する。
絡み合う息と匂いに、くらくらと眩暈しそうだ。
離れていた間の歯痒さを打ち消すように、互いの身体を固く掻き抱く。
やがて解き放たれる予感に息を乱しながら、二人はきつく、きつく目を瞑った。




<あとがき>
一週間ぶりのえっちという設定だったので甘々で!…と思ってたのに、段々暗くなってしまいました^^;
どうも最近のRなお話は、こういう展開になりがちです。なんでだろう??
この二人の心情を考えながら書いてると、どうしても切ない方向へと傾くんですよね。困ったものです。
今度こそは甘々なものを書きたいと思いますvv
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MAY

Author:MAY
CH(リョウ×香)のイラストと二次小説を好き勝手に書き散らしております。
たまに他のジャンルの萌えを語る事も。
最近嵐さん(特にリーダー)にはまってます…。

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