ordinary life

シティーハンター二次創作と萌え語り

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このお話は、リクエストを基にしたものです。
リクエストしてくださったみい様、ありがとうございました^^


『橘葉月編』で、リョウちゃんとミックがW夜這いをかけるシーンから始まるお話です。
原作とは違う展開になりますので、原作のイメージを大切にされている方はご注意くださいませ。
もう突っ込み所満載の内容です、スミマセン^^;



<勇気だけでは>



ミックの分かり易い挑発も手伝って、この何ともふざけた提案をのんだ事を今更ながら激しく後悔していた。

眼前の美女よりも、隣で眠る香が気になって仕方がない。
碧い瞳に見下ろされながら小さな寝息を立てる香に、俺の意識は最大限に注がれていた。

ミックの唇が白い肌に触れそうになったその時、俺のみっともない劣情は沸点を越え、何かがブチンと音を立てて切れる。
次の瞬間ミックの首根っこを掴み覆い被さろうとしていた体を引き剥がすと、この部屋へ侵入する時に利用した床下へと戻った。



「…オイ、これは一体何のマネだ?」

驚く程迅速かつ無駄のない俺の行動に暫し呆気に取られていたミックだったが、この状況を把握するや否や冷たい声で呟いた。

「やっぱり止めよう、こんな事は」
「あぁ?何を言うんだよ今更」
「だってよく考えてみろよ、例え上手く事が運んだとしてもだぞ!…なんだ、その…」

最悪の事態を回避する為行動を起こしたまではよかったが、この計画を壊した理由をありのままミックに説明出来るはずもなく。
上手い言い訳も思い浮かばない俺は、情けなく言葉を濁した。

「お前って、本っ当に捻くれてるよなぁ」

両の掌を上に向け大袈裟に肩を上下させながらそう漏らすと、ミックは俺の顔をぐいと覗き込んだ。
暗闇に深く碧い瞳がきらりと光る。

「な、なんだよ…」
「俺がカオリに夜這いをかけるのが我慢出来なかったから、カオリの事が好きだから、今更止めようなんて言ってるんだろ?」
「バっ、バカな事言ってんじゃねぇっ!俺はっ」
「じゃぁ、なぜ止めた?」
「…う」

寸分の狂いもなく俺の本心を言い当てたミックに往生際悪く反論しようとしたが、改めて計画を中断した理由を求められると、俺はまたしても声を詰まらせた。



「じゃぁ、こうしよう!」

暫くの沈黙の後、ミックは掌にぽんと拳を叩き付けると新たな提案を披露する。

「俺は葉月クン。で、お前はカオリ。これでいこう!」
「…は?」

夜這いをかける相手を入れ替えるだけのシンプルな変更に唖然とする俺を無視し、ミックは淡々と続ける。

「俺は別にカオリじゃなくてもいいんだ。葉月クンは実に美しいし魅力的だからな。これで文句ないだろ?」

ミックの話を遠くで聞きながらその計画を思い描いた俺は、次第に動揺し始めごくんと唾を飲み込んだ。
激しい動悸は、先程の苛立ちからではなく、もっと違う心情からくるもので。
香に夜這いをかけるなんて事を、無邪気に喜べるはずがない。
この手で香に触れるその行為は、俺にとっての禁忌でもある。
俺は言い寄るミックの前に手を翳し黙らせた。

「いや、ミック。俺はこの計画自体を止めようって言ってるんだ」
再度の否定の声を聞くと、ミックは片眉を上げてにぃと笑った。
「あっれぇ~、新宿の種馬が敵前逃亡なんて情けないねぇ~」
「だっ、誰が敵前…」
「それとも…カオリを抱く勇気がないのか?」


からかうようなミックの言葉にムキになった俺の目の前に、ぴしりと人差し指を突き付けると、探るような瞳でミックが言い放つ。

投げつけられた言葉を、俺はなぜか瞬時に否定し一蹴していた。
妙なプライドがそうさせたのか、再び俺の深層を見抜いたミックに苛立ったからなのか、分からないが。
そんなわけあるか、と迷う事なく答えていた。



一見先程と同じシチュエーションに見えて、実は全く異なる状況に、体が石化したように強張ってしまう。
自分の下に横たわるのは、平和な顔で眠り続ける香。
薄く開いた口から漏れる小さな息が、冷静になろうとする心を容易く煽った。

穏やかな寝顔を見つめ、ふと気付く。
そういえば、ここ数日この空気に触れていない。

俺の捻じ曲がった性格故の悪行がばれてしまった事から、香はパートナーを辞めミックのところに滞在している。
香が出て行った理由はそれだけではなく、もっと複雑に絡まった感情も原因である為、俺は引き止める事を躊躇った。

香と共にいた空間は、心を落ち着かせる柔かい空気に満ちていた。
だが香が不在となった時から、その存在を感じていない。
たった数日感じていなかっただけの愛おしい気配に、俺は俄かに息苦しさを覚えた。
くらくら

急かされる心と穏やかになろうとする心に混乱し始めた俺は、固く目を瞑ると小さな溜息を漏らした。



「人の上に跨っておいて溜息つくなんて、いい根性してるじゃない?」
「!!!」

聴こえるはずのない声を耳にした俺は、まさかと思いながら恐る恐る目を開く。
目に飛び込んできたのは、可愛らしい寝顔ではなく般若と化した香だった。

「おっ、おまっ…いつ…おっ……」

予想だにしなかった緊急事態に、俺は言葉にならない声を発しながら後ずさった。
香が目覚めた事に気付いたミックも、目を丸くしてあたふたしている。

「アンタ達、私をなめんじゃないわよっ!あれだけバタバタ音を立てればいくらなんでも目が覚めるってのっ!!こんのド変態共がぁ~!!!」
「うぎゃぁ~!!」

大地を揺るがす程の香の怒りに震え上がる俺達をドカンと怒鳴りつけると、香は超特大のハンマーを容赦なく振り下ろした。

その後激震に襲われたアパートには、キレイに簀巻きにされた愚かな二人の男が惨めにぶら下がっていた。


~おまけ~

「失敗したのはお前のせいだぞ、このバカリョウ!」
「うるせっ!お前が妙な事考えるから悪いんだ、アホミック!」
「いいや、お前が怯んでもたもたしてたのが悪いっ!へタレリョウ!」
「俺は怯んでもないしヘタレでもねぇ!エロミック!」
「エロいのはお前も同じだろうがっ!ムッツリスケベリョウ!」



『W夜這いの逆バージョン』というリクエストを下さったみい様、なんだか突っ込みどころ特盛なお話になってしまってスミマセンっ!
でも、自分では思いつかないシチュだったのでとても楽しく妄想させていただきました。
拙文ですが読んで頂ければ幸いでございます…。
リクエストどうもありがとうございました!!



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MAY

Author:MAY
CH(リョウ×香)のイラストと二次小説を好き勝手に書き散らしております。
たまに他のジャンルの萌えを語る事も。
最近嵐さん(特にリーダー)にはまってます…。

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