ordinary life

シティーハンター二次創作と萌え語り

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ようやく結ばれた二人が、槇兄に報告へ行くお話しです。
既にいろんなサイト様でこのお話を拝見しておりますので、果たしてこのお話が、自分の脳内で作られたのか、他サイト様のお話に感化されたものなのか、わからなくなってしまいました…。
なので、もしかしたら多々被っているところがあるかも…いや、あると思います。
もし『あれ、これって…』と思われた方がおられましたら、ご一報いただければ幸いです。
修正、訂正いたしますので…。

<変わらぬ想いを>


夕焼け色に染まる小高い丘には、気持ちのいい風が吹いていた。

『ちょっと出かけるぞ、香』

そう言って連れてこられたこの場所は、緑の木々や草花に囲まれて、心が落ち着く静かな場所だ。
ここにアニキは眠っている。
持って来た花束を供え墓石の前に屈むと、心の中でアニキに語りかけた。


アニキを失ってもう何年経っただろう。
昨日の事のようでもあり、随分前の事のようでもある。
初めてここへ来た時は、全てが信じられなかった。
アニキが死んだ事。
この土の下に眠っているという事。
そして、私は独りになってしまったという事。
何もかもが現実ではない気がして、何の感情も沸かず涙すら出ずに、ただこの冷たい石の前に立ち尽くしていた。
二度目にここを訪れた時、私は泣いた。
もう再び会う事はない。
目じりを下げて笑うあの優しい笑顔も、暖かい声も、大好きだったアニキの全てを感じる事は、もう二度とないのだと受け入れた時、どうしようもない喪失感に襲われた。

あのまま独りでいたら私はどうなっていただろう、と時々考える事がある。
仮定の話など考えるだけ無意味だと思うけど、きっとこんなふうに穏やかな気持ちでこの場所へ来る事など、出来なかったと思う。
だけど、今こうして笑顔で語りかける事が出来るのは、私を支えてくれた人達のお陰だ。
そして何よりも、リョウが傍にいてくれたからだ。

アニキとリョウと三人で初めて会ったとき、『この男は女にだらしない、どうしようもないヤツだから気を付けるんだぞ!』なんて、父親みたいな事を言ってたのを思い出した。
確かにアニキの言うとおり、どうしようもない男だと今でも思うことがある。
でも、口ではああ言っていても、リョウを見るアニキの瞳はだらしないと罵っていた男を、信頼している目だった。
アニキはリョウの事をパートナーとして尊敬し、信じていた。
だから私もアニキが信頼していた男を、信じてみようと思った。
アニキが死んだあの夜に。

一緒に暮らすようになって、少しずつリョウの事を知る度に、どんどん惹かれていく自分を止められなかった。
信頼する気持ちが恋に変わるのに、そう時間はかからなかった。
誰よりも傍にいるのに届く事のない恋に辛くなって、ここへ来てアニキに愚痴った事もあったっけ。
もちろん、慰めの言葉なんて返ってくるはずもないけど、散々愚痴ってここを去る時には、前向きな気持ちになれた。
心に浮かんだアニキの笑顔が、『リョウを信じろ』って、そう言ってくれてるみたいだった。

いろんな事があったけど、ようやく全てが通じ合えた。
たくさん悩んで泣いたりしたけど、もう迷わない。
私はリョウと二人で生きていく、これからもずっと。
心配性のアニキの事だ、きっと空の上でハラハラしながら私達の事を見ているのかもしれない。
でもねアニキ、私は幸せだから。
リョウの傍で生きていける毎日を、愛おしく思ってる。
だから、リョウと私をずっと見守っていてほしい。
私達の事、信じてくれるよね…。

心で囁いた言葉を空に向けて放つように天を仰いだその時、私の頬を優しい風がそっと撫ぜていった。
それはまるで、あの大好きだった笑顔で私の言葉に答えてくれたようだった。


懐かしむような眼差しで墓石を見つめる香を、少し離れた場所で見ていた。
いつもは俺の事を愚痴ってばかりだが、今日は違うだろう。
きっとアイツなりに、俺達の事を話しているに違いない。
時折はにかむように香が笑うと、本当に槇村を目の前にして話しているように見える。

本当に仲のいい兄妹だった。
血の繋がりなんてものは、この二人の前では全く無意味で、血よりも強い絆で結ばれていた。
その糸を断ち切ったのは、この俺だった。
己の血を全身に浴びた槇村は、俺に香を託し、死んだ。

アイツとの約束を守る為に香と一緒に暮らし始めたが、すぐに俺の元から離すつもりだった。
香は元々、表の世界の人間。
俺の傍にいるのはいけない事だと、分かりきっていた。
だが、その想いを邪魔するかのように、別の大きな感情が心を満たし始め、やがて根を張り居座ってしまった。
このままでは手遅れになってしまう。
槇村との約束を破り、香をこの世界に閉じ込めてしまう。
焦る心とは裏腹に、香と一緒にいる事にどうしようもない安らぎを感じている自分がいた。
俺は香を手放せなくなっていた。
永遠に続くと思われるような葛藤の中、槇村との約束を後悔した事もあった。
しかし、どう足掻いても最後に残ったのは、香を愛しているという単純な想い。
子供のようにただひたすら、香を求める心だけだった。

槇村は、俺がこうなる事を予感していたのだろうか。
だから香を俺に託したのだろうか。
心の中で問いかけても、答えが返って来る事はない。

俺は傍にある木に凭れ、空を見上げた。
赤色の強いオレンジ色が続く空は、幻想的で美しい。

槇村、お前は最高のパートナーだった。
そのお前が大切にしていた最愛の妹を、香を、これからもずっと守っていく。
お前との約束は、必ず守る。
永久不変なものなど、この世には存在しない。
だが、香を想う気持ちは変わることはないと、お前に誓うよ…。

吸い込まれそうな空を見つめながら、俺は静かに心の中で呟いた。



ひとしきり語り合った香は、ゆっくりと立ち上がった。

「もう話は済んだのか?」
斜め後ろから聞こえた声に、香は振り返った。
「うん」
「そうか…」
墓石の前に並んで立つ二人の胸には色々な想いがあるが、その顔には穏やかな笑みが浮かんでいた。

「ありがとうリョウ、一緒に来てくれて…」
「んぁ?」
「私、本当は一人で来ようって思ってたんだ。でも、リョウの方から誘ってくれるなんて思ってなかったから…だから、嬉しかった」
そう言って少し照れくさそうに笑う香に、リョウもつられて照れた。
「…まぁなんだ、こういう事になったからには、二人でちゃんと来たほうがいいからな…」
あまりに律儀なそのセリフに、香は思わず笑ってしまった。
「ふふ、そうだね。アニキは父親みたいなもんだしね。私一人で来てたら、アニキ怒ってたかもよ?」
「アイツ、香の事となると人が変わったようになってたからなぁ。今頃『よくも俺の香に手ぇ出したな!』って怒ってたりしてな」
二人目を合わせると、同時に笑い出していた。

「リョウはアニキと話さなくていいの?」
「男と話す事なんかねぇっての」
「なによ、薄情な男ねぇ」
「まぁ、話す事はないけど…香ちゃんの事は俺がぜ~んぶ貰っちゃったしぃ~、ここは男らしく…」
そう言うと、リョウは墓石を前に香と向き合うように立った。
「槇村の前で…お前に誓うよ」
リョウの真剣な目に、香は思わず息を飲んだ。

「香、お前をこれからもずっと…愛してる」

リョウの言葉にただ目を丸くして立ち竦む香の左手をそっと取ると、白く細い指にそっと口付けた。
指に落とされたキスの意味に気付いた香の瞳からは、いつの間にか涙が零れていた。
リョウは肩を震わせる香をそっと抱きしめる。
「指輪なんてモンはねぇから、今日はこれでカンベンな」
胸に顔を埋めた香は、首を横に振った。
「…そんなの、いらない…今ので充分よ…。ありがとう、リョウ…。私もずっと…愛してる。ずっと、リョウだけ…」
胸の中から聞こえた微かに震えた誓いに、リョウは堪らずきつく抱きしめた。

「ねぇ、リョウ…私も…」
そう言って香はリョウの胸から離れると、大きな左手を取りリョウと同じように無骨な指にキスをした。
「こういうのは、お互い交換しないと…ね」
涙に濡れた頬を赤く染めながら、香は笑った。
「そうだな…」
お互い見つめ合い微笑むと、繋いだままの手を握り指を絡め、大切な人が眠る優しい場所で二人は誓いの口付けを交わした。
誓いのくちづけ



『めでたく一線を越えラブラブになったので槇ちゃんにご報告』というリクエストをくださった朱貴様、いかがでしたでしょうか…。
想いが通じ合ってからも基本的に変わらない二人ですが、槇兄の前では素直に愛を誓ってほしいなぁと思い書いてみました。
その結果、『誰だ、これは?』な甘い二人になってしまった(笑)。
駄文ですが、読んでいただければ幸いです。
リクエストありがとうございました!!
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MAY

Author:MAY
CH(リョウ×香)のイラストと二次小説を好き勝手に書き散らしております。
たまに他のジャンルの萌えを語る事も。
最近嵐さん(特にリーダー)にはまってます…。

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