ordinary life

シティーハンター二次創作と萌え語り

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over3話目、これで最後です。
えっと…露骨な表現はありませんが…いたしてます。
なので18歳未満の方は閲覧をお控えください。
1,2話はいわゆるリョウちゃん目線でしたが、今回は香ちゃん目線です。
だって、最中の男性の心理なんてわからんもんね…。

over(3)



スタンドの明りがひとつ灯されただけの部屋は、私とあなたを照らすだけで、まるで世界に二人取り残されたみたいだった。
暗い静寂にあるのは、互いを求める呼吸だけ。
青い体に触れる唇、指、肌、全ては焼けるように熱くて。
いたる所に放たれた白い炎は、やがて二人を包み込み、体を焼き尽くすほどの熱に私は震えた。

『怖い』、そう漏らすと、涙に濡れた瞼に口付けを落とし、『俺も同じだ』、とあなたは切なく笑った。

やがて私の中に訪れた、叫びだしそうな痛みを感じながら、霞む頭の中で思った。

ずっとこの痛みが欲しかったと。
ずっと望んでいた。
ずっと待っていた。
あなたが私を傷つける、この時を。

全体を揺さぶり突き上げる衝動に、私は何度もあなたの名を叫んだ。

消えそうな意識の中で、ぼんやりと見えたあなたの顔は、泣いているようだった。
頬を伝う汗が、涙に見えた。
『泣いたりしないで』
そう言いたいのに、もう声は掠れ、無くなっていて。
私はその背中を何度も撫ぜて抱きしめた。

最後の瞬間、乱れる息の狭間であなたは私の名を呼んだ。

そして、愛している、と。

私は知らなかった。
あなたに愛されることが、こんなにも切なく苦しいことを。
でも、後悔なんてしない、これからもずっと。
狂おしいほど、あなたを愛したことを後悔などしない。



目の前に白い闇が見える。
それは私の心を隠していた暗い闇ではなくて。
体を暖かい何かで包まれ、とても心地いい。
こんな風に心穏やかでいるのは、すごく久しぶりに思う。

いつも不安だった。
あなたの心が見えなくて、自分の心までもが分からなくなって。
心が出口を求めて彷徨っていた。
もう、迷わなくていい?
ずっとこのまま、ここにいていい?

私はその答を求め、手を伸ばした。

ふいに、その手を大きな力が柔らかく包む。
強くて、暖かくて、優しい。
私はその手を知ってる。
リョウの手。

ずっと握っててくれるの?
離さないでいてくれるの?


「…リョウ」
重く感じる瞼をこすり、ゆっくり瞳を開いた。

私、眠ってた?
それじゃ、さっきのは夢?
でも今私を包む暖かさは、夢の中で感じたもので、とても安心する。

霞む目で何度かまばたきすると、次第に視界が良好になる。
私の目に映ったのは、リョウだった。
でも、リョウのこんな顔見たことがない。
笑ってるのに、少し困ったようななんとも形容しがたい顔だった。

「おはよう」
少し低く掠れた声。

私もおはようって言おうとしたけど、声が出ない。
体が沈むように重くてだるい。
口を開くのも辛いほどだ。

いつもと違う、私の体。

一体どうしちゃったの?
そう訊きたいのに声が出なくて、かろうじて機能している目で、リョウを見つめた。

「大丈夫か?」
そう言ったリョウに、僅かに首を横に振った。
「そうだよな…」
小さく笑うリョウは、やっぱり少し困って見えた。

リョウの掠れた声。
暖かい体温。
気だるい体と、僅かな痛み。
そして、部屋を満たす酔いそうな程の濃い空気。

次第に覚醒し始めた体で感じた違和感に気付いた途端、私の頭に夕べのことがフラッシュバックした。

私、リョウと…。

そうだ、ここで私はリョウに抱かれた。
あの強い腕で抱きしめられ、何度も名を呼ばれた。

私は猛烈に恥ずかしくなって、リョウに背を向けシーツに潜り込んだ。
「おいおい、隠れなくてもいいだろ?」
シーツの上から頭を撫でられる。
「恥ずかしい?」
リョウの問いにシーツの中で何度もうなずく。
「やっぱりそうだよな…でも」
そう言うと、リョウはシーツをめくり私の体を半転させると、グイと顔を近づけた。
「ちゃんと顔、見せろよ。それに、恥ずかしいのはお互い様だっての」
よくよく見ると、心なしかリョウの顔も赤くなっていて、なんだかとても可愛い。

「おはよう、リョウ…」

私の声もリョウと一緒で掠れている。
「スゲー声だな」
そのセリフにまた夕べのことが頭をよぎり、私は再びシーツに潜った。
まるで繭になったかのような私の体を、リョウはそっと優しく抱きしめた。


「香、体平気か?」
私を気遣うリョウの声。
「う、うん、大丈夫…」
そう応えると、リョウの手がシーツの中へ伸びてきてまだ痛みが残る場所に触れた。
突然のことに、小さな悲鳴が漏れる。
夕べの名残で潤んでいるせいで、リョウの指が奥へ進んでいく。
知らず、吐息が漏れた。
私は急に怖くなって、リョウにしがみついた。
「…やっぱり、無理させたみたいだな」
リョウは指を何度か往復させると、その手をそっと引いた。
「バカ、今日は何にもしねぇよ、そんな顔すんなって」
そう言うと、リョウは額にキスをした。

「怖かっただろ?」
優しい眼差しで問われ、ぎゅっと胸が締め付けられ泣きたくなった。

怖かった。
でもその度に、リョウがたくさんのキスをくれた。
強く抱きしめてくれた。

私はリョウの胸に顔を埋めた。
リョウの鼓動が聞こえる。

「すごく…嬉しかった」
背に手を回し、リョウを抱きしめる。
リョウの優しい鼓動に涙が溢れた。
「愛してる…リョウ」
私の想いに応えるように、リョウは深く唇を重ねた。


心を覆う暗い闇はもう消えた。
広がるのは白くなにもない世界。

「ずっとここにいる」

再び薄れゆく意識の中で、リョウの声が聞こえた気がした。
初めての朝
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MAY

Author:MAY
CH(リョウ×香)のイラストと二次小説を好き勝手に書き散らしております。
たまに他のジャンルの萌えを語る事も。
最近嵐さん(特にリーダー)にはまってます…。

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